NO MAN’S LAND

フランス大使館旧館が取り壊される前に建物全体を使った大掛かりなアートイベントを行っているので行ってきました。
写真OKだったので何点か気に入った作品を写真と合わせてご紹介。

入り口からこんな感じで何やら文化祭臭がプンプンします。

入り口にニコラ・ビュフさんによる作品のある門っぽいのがあります。近くで見ると案外作りが粗いですが、そこはご愛嬌という事で。

この門の先に受付があります。パンフレットが100円ですが入場自体は無料！
タダサイコー！！タダサイコー！！

受付を抜けると正面に本館、左側に別館があるのでとりあえず近くにある別館へGO！入ってすぐ隣の部屋に青い壁にペンキをブチ撒けたような部屋があります。

リシャール・ブリアさんの参加型の作品だったらしく、見学者は絵の具の弾を浴びせる事ができたんだそうな。もう終わってたのが残念。投げたかったー！

こちらは大垣美穂子さんの作品で黒い人の像が光ります。
フランスでは棺の上にその人の像を乗せてるらしく、その棺に人間の宇宙を表したんだとか。光が明滅してキレイです。にしても手ブレがヒドい・・・

陶土で作られた大量の羊と牧羊犬がノートを監視している佐藤百合子さんの作品。人間を羊に見立てて、無力だけど税金の行方を監視してますよという事を表した作品だそうな。大量の羊がかわいい。

特に気に入った作品の１つで野口一将さんの作品で段ボールで作られた動物。プロダクトか建築デザイナー（だったかな？）らしいモデリングのような造形がいいですねぇ。ミュージックーマを思い出した。

こちらは自らをお札（零円札）のモデルにした太湯雅晴さんの作品。お札をモチーフにする作品は沢山あり普通ですが、裏の部屋の中が潰れた偽札工場のようになっていて世界観が個人的に好きでした。ただ部屋が暗く外に明かりが漏れてないので、ほとんどの人が部屋に気付かずスルーしてました。

あと映像作品なので写真がありませんが、佐藤雅晴さんのアニメーションが個人的にかなりツボでした。日常風景の中の電話をモチーフとした作品ですが、絵が超リアルで作品によってはまるで実写映像のようです。無人の風景の中で電話だけ鳴り響く不思議な世界観がまたよくて映像作品をよくスルーする自分が珍しく見入っちゃいました。画質の為にブルーレイにしたって拘りがいいですね！

続いて本館に移動したら壁に芸者のグラフティがありました。

ストリート・アーティストのジェフ・アエロソルさんの作品でステンシル版画の手法で描いてるんだとか。絵をちょいと主張する赤の矢印もまたいい味出してます。他に相撲取りもどっかの壁にありました。

ちなみに本館の方が作品数が多かったのにあまり写真を撮ってなかった事に気付きました。でも面白いな〜って思ったのは別館に多かった気が・・・。

各アーティストの作品だけじゃなく、この建築物自体が1957年に建てられたようで当時のコンクリ造りらしい、いい味のしたデザインなので建物目当てで来ても楽しいかと思います。

それだけにちょっと学園祭っぽい感じになり、テーマとかけ離れた作品も多く統一感がなかったのがスゴく残念でした。誰か著名なデザイナーが仕切って「NO MAN’S LAND」というコンセプトの基、建物全体も一つの作品にするようにアートディレクションしてもらったら、もっといい展示になったんじゃないかと思います。

この素敵な建物が取り壊されちゃうだけにスゴくスゴく残念・・・

とはいえ無料で色んなアート作品が楽しめる上、大使館なんてあまり入る奇怪がないのでオススメです。ただ1月31日までなので行きたい人はお早めに！！
しかも月〜水は休館なので要注意です！

公式サイトが「NO MAN’S LAND」というコンセプトに乗っ取ってかわからないけど何もないので、詳しくは↓でも参照して下さい。
http://www.tokyoartbeat.com/event/2009/48A4

■NO MAN’S LAND　創造と破壊@フランス大使館 – 最初で最後の一般公開
開催期間：2009/11/26(thu)〜2010/01/31(sun)　入場無料
開館時間：木・日 10:00〜18:00 / 金・土 10:00〜22:00
開催場所：在日フランス大使館（東京都港区南麻布4-11-44）